人材確保難、募集に50万円かけてヘルパー1人がやっと

厚労省が20日に開催した、第4回介護労働者の確保・定着等に関する研究会の
業界団体ヒアリングで、有限責任中間法人「民間事業者の質を高める」全国介護
事業者協議会(民介協)が介護事業者の実態について報告した。



【有限責任中間法人「民間事業者の質を高める」全国介護事業者協議会(民介協)】

■介護事業の現状
●同会の会員数は、訪問介護、訪問入浴事業者を中心に最大500社を超えていたが、
現在は事業廃止のためにその1割が退会した。


●都市部での人材募集ではヘルパーが50万円、サービス提供責任者では60~70万円もの費用をかけて、
やっと1人確保できるという厳しい状況となっている。特に看護師不足は深刻な状況で、訪問看護、訪問入
浴のサービスの実施が難しくなっている。こうしたコストを含めて、介護業界の人件費は7割を超えるが事業
内容として成り立たない比率だ。


●訪問介護事業における人員構成は正規職員が3割、非常勤が7割。訪問系のサービスは同じ時間帯に似
かよった内容で実施されることから、正規職員にこだわらず、非常勤のヘルパーなど、大量の人材が必要と
される。


●職員の年齢については平均年齢は38歳だが、20~50歳代と幅広い層が求められる。
介護には若手のスタッフが求められるイメージだが、例えば新卒で専門職の肩書きを持つ社員などは、
介護の専門知識があっても利用者宅で限られた時間内に、何品も調理ができる能力があるとは限らない。


●よく利用者側から「いいヘルパーをよこして」などと言われるが、訪問介護サービスは、
ヘルパー単独を対象とした“派遣”事業ではない。ケアプランにもとづいて、ヘルパー、サービス提供責任者、
ケアマネジャーなどが一体となった“チームでの請け負い”によって成立する。
介護報酬改定から「特定事業所集中減算」が設けられた影響で、こうしたチームケアの連携が組みにくい
側面もある。


■厚労省への要望
2000年に介護保険制度が導入されて以来、2003年度、2006年度と2度の改正によって介護報酬は下がる一方。
昨年のコムスン問題によるイメージダウンもあり、人材確保は困難を極めている。
内容が厳しい仕事なのに「割りに合わない」というイメージが定着しつつあるので、
行政は積極的に「介護は社会的に必要な仕事」という訴えを社会に対して示してほしい。

 

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