厚労省は5月20日、第4回介護労働者の確保・定着等に関する研究会を開催した。
今回の業界ヒアリングでは、招かれた4つの団体のうち、社団法人日本介護福祉士会と
有限責任中間法人「民間事業者の質を高める」全国介護事業者協議会(民介協)による
報告が公開され、全日本自治団体労働組合とUIゼンセン同盟・日本介護クラフトユニオン(NCCU)
へのヒアリングは非公開とされた。
【日本介護福祉士会】
■組織概要
正会員は41,524人。就業者の84.7%を女性が占める。
■介護労働の状況
介護福祉士の就職先は、介護老人福祉施設は4年前が19.6%だったのが14.6%と落ち込む一方、
居宅介護支援事業所が4年前9.4%から14.5%と大きく増加している。
■介護福祉士の就業実態
【給与・在職期間】
全体の平均給与額は19万9,490円。正社員では全体の給与水準に大きな落ち込みはないが、
非正社員は13万3,000円と正社員の6割程度にとどまり、雇用形態により明確な差がある。
平均的な在職期間は5年未満が最多で40%、男性では49.2%が5年未満に離職している。
【離職理由】
労働対価が低すぎることと合わせて、経営者の質の問題も大きく影響している。
「給与が安すぎる」83%
「経営者が介護職員を使い捨てだと思っている」43%
「経営者の怠慢・古い体質」38%
「経営者はサービスの質を考えていない」34%
【夜勤・残業について人員配置】
夜勤の人員配置は40名に2名のため休憩時間は1名になり、事故が起きやすい。
夜勤では看護婦不足のために、やむなく医療行為も行わなければならない。
昼間は常勤職員1名以上が法律上義務づけられているが、
職員の大半はパート勤務で常勤職員の責任が過重となっている。
超過勤務手当が支給されない「サービス残業」が増え、労働時間が守られていない事業所も数多い。
■キャリア管理・教育訓練
2006年度から生涯研修制度を導入し、初任者研修、ファーストステップ研修、専門研修などを実施。
会員に「生涯研修手帳」を配布し、同会で履歴を一元管理している。
■厚労省への提言
●働き甲斐のある職場とするために、チームリーダーの任用資格や施設長の資格見直しが必要。
協会では様々な研修を実施しているが、研修修了者に目に見える形として任用資格を検討してほしい。
●潜在介護福祉士に働きかけを行うにも、介護福祉士有資格者の名簿が入手できない。
国の責任として潜在介護福祉士の実態調査をすべき。
●介護福祉士の8割以上が女性であることから、職場に保育所を設ける、夜勤や変則勤務を少なくする
など、家庭と仕事を両立できる支援策が必要。
●日勤、夜勤を問わず人員配置基準の見直しが必要。
●介護労働者・事業者の実態調査を行っているなら、その結果を詳細に分析し、
2009年の介護福祉士報酬改定時に反映してほしい。
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