ダベリバ/職員の心を温める職場を探す
           
 

競争が激しくなる採用戦線。昨今、超売り手市場とマスコミ等を通じて囁かれているが、その波は確実に福祉業界にも影響を及ぼしている。
介護職1名採用するのにおよそ50万円もの費用を要するなどの統計も発表されており、「求人募集をかけてもなかなか採用できない・・・」という人事担当者の嘆く声が飛び交う。

福祉就職総合フェアなども各地で開催されているが、求職者の来場者数は年々、減少傾向にあるなど、悲しいかな、介護現場における人材確保の問題は極めて深刻化している。

そこで今回は2回に分けて、採用する側と求職者側の双方に対し、ダベリバ編集部が警鐘を鳴らす。
今一度、己の姿勢を見つめ直し、考える機会にして頂ければと思う。

    ご利用者とのコミュニケーション  
         
           
“選ぶ権利”の意味を履き違えている求職者
           
  面談風景   これまで福祉業界の採用戦線と就職状況・離職状況を見てきたダベリバ編集部に、いくつかの疑問点が浮かび上がってきた。
それは、市場が買い手から売り手へと一変したことで、不思議なことに「求職者が有利」になったという認識が強まっていることだ。
もともと採用する企業側は求職者に選ばれる立場に置かれており、例え市場がどうであれ、求職者が“自分が働く職場”を選ぶ権利に変わりはないはずである。
 
           
 

しかし、ここ数年の傾向では、この売り手市場という社会状況を逆手にとって、働く場所はいくらでもあると余裕のようなものを持ち、無意味な転職を繰り返す転職組層が増加するなど、職場探しを軽視する求職者が増えている。

つまり、「なぜこの職場を選んだのか」という大切な志望動機が明確ではないケースが非常に多いのだ。これは極端に言うと、求職者が持つ“選ぶ権利の本質”を自ら放棄していることになる。

  トランス  
           
  魅力ある組織づくり   また本来、求職者に選ばれる企業側の採用に対する考え方や職員に対する愛情表現の乏しさも問題である。求職者に自社の考え方やビジョン・こだわりを上手く伝えきれていないことで、「ここで働きたい!」という強い意識を形成できていないのも事実です。
中には、人事担当者が自社の魅力を明確に語れないケースも多く見受けられる。
これでは、両者が夢や希望を持てない採用・就職活動を繰り返すだけで、いい結果が生まれることはないだろう。
 
           
 

そして、就労後の職員待遇に関しても、職員目線で取り組み、満足のいく職場環境が整っている企業は非常に少ない。昨今ではあらゆる所で、改善を求める職員の嘆く声が大きくなっている。

日本介護福祉会の統計において、介護職の就業実態は、平均的な在職期間が最多で5年未満の40%、男性に限っては49.2%が5年未満に離職しているという数字が発表されている。

 
           
  この離職理由としてまず、労働対価が低いという問題が挙げられますが、経営者の質の問題も大きく影響している。
具体的には、「経営者が介護職員を使い捨てだと思っている」「経営者の怠慢・古い体質」に嫌気をさす職員が増えているのだ。
これでは企業に対する不信感は募り、職場への愛着を持ってもらうことはできず、働く意欲すら低下してしまうだろう。
  会議風景  
 
ミーティング風景 しかし一方では、企業の意識の持ち方と組織としての努力によって、職員の定着率が高い上に、採用もスムーズに行えている企業もありました。
それらの企業に共通していたことが、「この職場を選んでくれて、ありがとう」という気持ちを持ち続けていることであった。決して甘やかすわけではないが、職員に対する愛情を様々な形で伝える。
その結果、職員も「この職場を選んで良かった」と双方がハッピーになる関係が構築されるのだ。
だからこそ、求職者の方々には今一度、就職活動に取り組む姿勢を見つめ直し、夢や希望が持てる職場を見つけていただきたいと強く願う。
 
そこで、次回は職員が定着する職場とそうではない職場の違いについて、ダベリバ編集部の着眼点よりいくつかのポイントに整理してご紹介します。
 

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