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介護保険制度がスタートして7年余。誰のため、何のための介護保険だったのかがあらためて問われています。福祉の援助を本当に必要とする人々にとって、介護保険は一体何をもたらしたのでしょうか。 介護保険で「福祉が権利になった」という人もいますが、現実はお金さえあれば「自由に選択し購入できる商品になった」だけのこと。高齢者は「権利の主体」から、単なる「介護サービスの消費者」にされてしまったのです。
新しい憲法のもとで、戦後60年をかけて築いてきた社会福祉と公的責任のシステムを切り捨てることは許されることではありません。安心の老後を支える高齢者福祉・介護保障は、このままで本当に良いのでしょうか。
介護保険料は全国平均、月額2,900円で始まりました。それが今では、4,090円となっています。よくよく見れば、3年毎に2割も上がっている勘定になるわけです。その反対に、国と地方自治体の負担は公的福祉の時代に比べて半分となっているのですから一体誰のための制度なのでしょうか。しかも「低所得者には優しい制度」と言われていますが、最高で5割の軽減でしかありません。所得税はもとより住民税非課税であっても保険料負担はあるのですから、とんでもない制度です。 また、「所得の少ない人には軽減制度」があるといわれます。ところが地方自治体による独自の軽減制度の導入に対して国は厳しい指導をしています。 その原則は、①全額免除はしない、②収入だけに着目せず資産も含める ③一般財源からの繰り入れはしない、というものであり、実効性ある軽減制度にはなりません。さらに軽減制度である高額介護サービス費も食住費の減免を行う補足的給付にかかる財源も介護保険です。その上、社会福祉法人に対しては「社会福祉法人による利用者負担軽減制度」を設けて、独自減免を推奨するのですから身勝手も甚だしい状況です。
そもそも、福祉にお金を使うのは、「もったいない」ことでしょうか?福祉の仕事は、高齢化が急速に進むこれからの時代、地域を支え、経済を活性化させるものです。老人福祉従事者は、2000年に比べて倍以上に増え、福祉従事者は全体で330万人を超えるまでになっています。家族や関係者を含めて1,000万人以上の人々が福祉の仕事で暮らしの基盤を整えており、今後、全国どこの地域でもその仕事の役割と比重は大きくなってくでしょう。 福祉の仕事が、その意味と目的にそって発展するようにお金を使うことは、国民の暮らしと地域をよみがえらせることであり、「もったいない」どころか、とても大切なことだと言えるのではないでしょうか。
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