安眠・快眠へと誘う“知識の蓄え”~Vol2~
加齢による『老化現象』と『睡眠障害』
高齢になると不眠になりやすいのは確かです。しかし、この不眠が病気の範疇に入る不眠症なのか、あるいは加齢によるものなのかという大きな違いがあります。
対策を考慮する上で、これらの見極めがとても大切になります。
睡眠  

不眠症の原因になる、睡眠時無呼吸症候群や夜間ミオクローヌスのような睡眠障害は、60歳以上の高齢者の1/3~1/2の人に見受けられるそうだ。
「ミオクローヌス」とは、体の一部の筋肉が不随意に収縮する症状のことで、睡眠中にこれが生じると、足などが痙攣し、何度も覚醒するようになります。

つまり、高齢者の中には加齢による不眠である人も多く、また睡眠障害による不眠症である人も多いということです。もちろん前者と後者では、より良い睡眠を確保するための対処法が異なる。特に後者の場合は、医師の診断を受けることが望ましい。

 

また、高齢者になると眠りの仕組みに変化が現れ、段々と寝付きが悪くなりますが、このうつらうつらの状態の時に「入眠時幻覚」が出やすくなります。
この入眠時幻覚とは、実際には存在しない映像や音が極めて鮮明な幻覚として見えたり聞こえたりするもの。そのため、多くは不安や恐怖感を伴います。

入眠時幻覚が出る時、意識は完全にはなくなっていません。幻覚を見ていることを意識できることで、夢との違いが分かります。
認知症の方が、この入眠時幻覚を見ると夜間の徘徊に繋がりやすいという問題があります。

運動

入眠時幻覚が出る時はまだ体の筋肉が弛緩していないので、幻覚に反応して大声で叫んだり、 突然起き上がって歩き出すというようなことが起きるケースもあります。

このような人は、寝付きをよくする工夫をすれば、入眠時幻覚が現れることを抑制することができます。
そのため、日中にできるだけ活発に動き、極力多くのエネルギーを使うことが大切です。そうすれば、睡眠に対する欲求が自然に高まり寝付きがよくなり、その結果、入眠時幻覚が出現する可能性が低くなります。

高齢者の眠りを改善する6つの方法  
1.効果的に入浴する
人間は、夜体温が下がる時に眠気を感じ、体温低下の幅が大きいほど眠気が強くなります。
高齢になると、若い頃に比べて最高体温が低くなることから、体温低下の幅も小さくなり、結果的に眠気が弱くなえうのです。
そこで、入浴によって寝る前に体温を上げておけば、体温低下の幅が大きくなり、よく寝付けるようになります。
入浴介助
睡眠環境 2.睡眠環境を整える
高齢者は深いノンレム睡眠が取れなくなり、睡眠が全体的に浅くなります。そのため、若い頃には気にならなかったようなことで、なかなか寝付けない。あるいは途中で目が覚めてしまうという事があります。睡眠に影響を与えるものは、寝具の状態、騒音、光など様々です。
長年同じ環境であることから慣れていると思われるかもしれませんが、高齢になると睡眠の質が変化していますので、応じて睡眠環境を整え直すことが大切です。
3.自分に合った時間帯に寝る
熟睡感が得られないということで、睡眠不足を解消するように早く就寝しても、なかなか寝付くことができないものです。
ですから、必要以上に早い時刻に就寝しないことが、睡眠が浅くなってしまうことや中途覚醒を防ぐことに繋がるので、自分の生活リズムに応じた就寝を心掛けることがベターなのです。
ベッド
 
タオル

4.昼寝を避ける
高齢者は眠りが浅く、夜中に何度も目が覚め、また起床も早いことから、日中に眠気を感じやすくなります。そのため、昼寝をしがちになるのですが、昼寝をすると夜の熟睡の妨げになり、リズムが崩れるといった悪循環に陥ってしまうわけです。

夜の睡眠時間を規則的にして、かつ極力昼寝をしないようにすることが夜の安眠に繋がる。
特 に夕方仮眠を取ることは、夜の睡眠への影響が大きいので注意が必要です。

5.カフェインの摂取を避ける
加齢に伴って、カフェインの覚醒作用の影響を強く受けるようになります。ですから、就寝前5時間以内にカフェインを含む飲み物をあまり摂取しないよう心掛けましょう。
6.適度な運動をする
運動をすると体温が上昇します。すると、体は就寝時にその熱を外に放出しようとし、体温が低下します。体温の低下幅が大きいほど寝付きがよくなるので、運動をすることで入眠を促すことに繋がります。
できる限り、日中は散歩などの適度な運動をするようにしましょう。
歩行運動
 
       

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