外国人労働者の受け入れ難航
         
  外国人労働者   日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)に基づき、日本の病院や施設が希望している今年度のインドネシア人看護師・介護士の受け入れ人数が、受け入れ予定(計約800人)の約5分の1にとどまっていることが分かった。

日本語教育にコストがかかることなどが敬遠の理由と見られる。あっせん機関の「国際厚生事業団」は、4月3日までだった募集期間を延期し、病院や施設に個別に打診するなど、受け入れ先の確保に躍起になっている。

 
         
日本語教育・試験勉強、施設の“壁”に・・・
         
  インドネシア人看護師・介護士は2年で計1000人を上限に受け入れることになっている。第1弾の昨夏の来日は準備不足もあって計約200人にとどまったため、2年目の今年度は看護師約300人、介護士約500人を受け入れる予定。インドネシア側の希望者は数千人に上り、同国政府の書類審査を通過 した約960人が今月下旬、ジャカルタ市内などで合同説明会に臨むことになっていた。
しかし、日本側の受け入れ希望は4月1日現在、看護師が「29病院・65人」、介護士が「45施設・104人」の「計169人」。
  インドネシア人看護師・介護士  
  このため、同事業団では募集締め切りを4月3日から同20日に、合同説明会も来月に延期した。
受け入れ希望が少ない背景には、EPAで来日する外国人看護師は3年、介護士は4年以内に日本語で国家試験に合格しなければ帰国を余儀なくされるという高いハードルがある。日本人と同等の給与を保証する一方で、日本語教育や試験勉強の時間を確保する必要があり、「コストに見合うだけの受け入れメリットがない」との声がある。

また、昨年度に続いて受け入れを見送った施設は「日本語も仕事も専門の指導担当が必要で、人手不足の中では余裕がない」と理由を語る。一方、昨年度、インドネシア人看護師2人を受け入れ、今年度も希望している病院は「今は病院の負担ばかり大きいが、介護、看護専門学校への入学者が減る中、長い目で見て優秀な人材を確保する必要があり、そのための先行投資だ」と話す。

 
         
  外国人労働者の受け入れ  

厚生労働省は、受け入れ負担が大きいとの指摘について「人材育成という制度の趣旨をまじめに考えて頂いた結果」とするが、日本側の事情で「2年で上限1000人」の枠を大きく下回る事態は避けたいのも事実。
しかし、受け入れ枠を増やすことだけに着目するようでは、施策は意味のないものになるだろう。現在の状況を考え、受け入れに余裕のない事業所があって当然だ。その中で、受け入れ枠を増やす働きかけをするのであれば、「業務内容の限定」「日本語教育」「専属の教育担当の設置」など、『来日してくれた外国人が働きやすい体制』と『事業所が受け入れしやすい体制』を、国を挙げて作って行かなくてはならないと感じる。